解糖
グルコースまたはグリコーゲンをピルビン酸に転換させる生体反応系のことで,すべて嫌気条件下で進行する。
- すべての細胞で起こる。
- 真核生物では,細胞質で起こる。
- C6H12O6 + 2NAD+ → 2C3H4O3 + 2NADH + 2H+
- 1 mol のグルコースから 2 mol のピルビン酸が生成するとともに,
- 2 mol の ATP が合成されることになる。
ピルビン酸の役割
酵母
- ピルビン酸からカルボキシル基が除去され,NADH によって還元されて,二酸化炭素とエタノールが生成する。
- C3H4O3 + NADH + H+ → CO2 + C2H5OH + NAD+
- たとえば,ビールやシャンペンのアルコールと泡がこの過程で生じるのである。
- この過程は アルコール発酵 と呼ばれる。
- この過程はエネルギー的に見て非常に無駄が多い。その理由はグルコースの自由エネルギーがほとんどアルコールに残っているからである ( 95% 程度 ) 。
筋肉
- ピルビン酸は NADH によって還元され,乳酸 を生成する。
- C3H4O3 + NADH + H+ → C3H6O3 + NAD+
- この過程は 乳酸発酵 と呼ばれる。
- この過程も,自由エネルギーが乳酸に残っているので,エネルギー的に見て非常に無駄が多い。
〈 また,働きすぎた筋肉の pH が低下しているため,衰弱状態である。〉
ミトコンドリア
- ピルビン酸は完全に酸化され二酸化炭素と水が生成する。
- この過程は 細胞呼吸 と呼ばれる。
細胞呼吸についてはこちら - グルコース分子に含まれるエネルギーの約 40% が ATP に変換している。
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February 06, 2020