エキソサイトーシス ( 吐細胞現象 )
エキソサイトーシス ( 吐細胞現象 ) は エンドサイトーシス ( 飲食作用 ) の逆の現象である。
マクロファージ のような活動的な細胞では, 30 分くらいで自身の細胞膜量に匹敵する程の細胞膜を細胞内に取り込んでしまう。
この電子顕微鏡写真はポリスチレン粒子を取り込んでいる食細胞を示す。いくつかの粒子は既に食胞の中に取り込まれている。
したがって,細胞は細胞膜量を元に戻す機構をもっているはずであり,エキソサイトーシスがその役目を果たしている。
エキソサイトーシスの過程
膜に囲まれた小胞が細胞表面へ移動する。そこで,細胞膜と融合して,以下のことが起こる:
- 細胞膜を正常な量に戻す。
- この小胞に含まれた液状内容物に溶解するすべての分子が細胞外液に放出される。これを 分泌 と呼ぶ。
例:細胞外基質の種々の成分はエキソサイトーシスによって分泌されたものである。 - 分泌小胞と細胞膜が融合した時,小胞の裏表が逆になるので,小胞の内面に露出している 膜内在性タンパク質 が細胞表面にむき出す。このように,エキソサイトーシスは単に膜の置換ではなく,特徴のある表面タンパク質を細胞膜に見えるようにする機構でもある。 [ 事例についてはこちら ]
吐き出される小胞はいくつかの方法で形成される:
- 細胞内を横断する単なる エンドソーム
- リソソームに融合する前にエンドソームから千切れたもの [ 事例についてはこちら ]
- 小胞体とゴルジ装置から千切れたもの
- リソソーム のエキソサイトーシスによるもの ( 細胞膜の傷を補修するために必要な膜を供給する )
いくつかの細胞は分泌のために特化している。例えば,大量のタンパク質を分泌する細胞では,タンパク質がゴルジの装置によって形成された特別な分泌顆粒内に蓄積する。これらは細胞表面へ動き,その内容物を放出する。
例:
- 膵臓の消化酵素を合成・分泌する膵臓の外分泌細胞。この電子顕微鏡写真はコウモリの膵臓における 4 つの細胞を示す。それらの遊離面が面している内腔が小腸に流れる膵管へ最終的に達する。膵臓の消化酵素を含む内容物がエキソサイト-シスによって内急に放出されている ( 赤矢印 ) 。
- 小腸の上皮細胞は脂肪的を合成し,乳糜管 ( にゅうびかん ) にエキソサイトーシスによって分泌する。
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February 05, 2020