20200331

輸入豚肉の関税脱税 実刑 東京地裁判決 「高額で計画性高い」


2020.03.31

 輸入豚肉にかかる差額関税を脱税したとして、関税法違反に問われた畜産物輸入販売会社「ナンソー」(千葉県柏市)を実質的に経営していた田辺正明被告(73)らの判決が30日、東京地裁であった。寺尾亮(まこと)裁判長は「脱税額は高額で、計画性の高い犯行だ」と述べ、主導者と認定した田辺被告に実刑判決を言い渡した。

 田辺被告は2012年9月に別の同法違反事件で実刑が確定。刑法の規定では確定判決前後の罪を併合できないため、判決は、確定前の罪で懲役1年、罰金7000万円(求刑・懲役2年、罰金8000万円)、確定後の罪で懲役2年6月、罰金1億3000万円(同・懲役4年、罰金1億5000万円)とした。また、共犯の3被告は執行猶予付きの有罪とし、同社など2社にはそれぞれ、罰金3000万円と同2000万円を言い渡した。

 判決によると、田辺被告らは12年4月〜13年4月、同社などが輸入した冷凍豚肉にかかる関税計約58億7000万円を脱税した。

《読売新聞 2020/03/31より引用》