20200628

イノシシ 県内初豚熱感染 取手・利根川河川敷で発見=茨城


2020.06.28

(茨城)県は27日、取手市新町の利根川河川敷で死んでいるのが見つかった野生イノシシ1頭が、家畜伝染病「CSF(豚熱=豚(とん)コレラ)」に感染していたことが確認されたと発表した。県内の感染確認は初めて。

県畜産課によると、感染していたのは幼獣の雄で、地元住民が25日に死体を発見し、取手市役所に連絡。農業・食品産業技術総合研究機構で27日に陽性が確認された。その場で消毒作業を行ったという。養豚場での感染は確認されていない。

農林水産省は昨年12月、本県など8都府県を予防的ワクチン接種の推奨地域に加えた。県は今年2月以降、養豚場の豚約31万頭を対象にワクチン全頭接種を進めているほか、野生イノシシが生息する栃木県境や利根川流域などの10市町で経口ワクチンの散布を行ってきた。

県養豚協会の倉持信之会長によると、県西、県南地域には野生イノシシはあまりいない。倉持会長は「群馬方面から河川敷を移動してきた可能性が高い」と指摘。「農家も不安だろうし、養豚場に感染が広がらないか心配だ。農場の豚に迅速にワクチンを打てる体制づくりが急務だ」と話した。

県は今後、農家に情報提供し、衛生管理基準の徹底を指導する。

《読売新聞 2020/06/28 より引用》