高病原性と断定 香川・鳥インフル
2020.11.07
香川県三豊市の養鶏場の鶏から検出された鳥インフルエンザウイルスについて、県は6日、毒性の強い高病原性の「H5N8亜型」と確認されたと発表した。県は「感染した鶏の肉や卵を食べ、人間が感染した例はない」と冷静な対応を呼びかけている。
この養鶏場では、1〜4日に約3800羽が死に、高病原性の疑いがある鳥インフルエンザウイルスが検出されたため、専門の研究機関で遺伝子解析をしていた。5日から約33万羽の殺処分も始めており、6日正午時点で約7万4880羽を処分。7日からは敷地内に掘った穴に埋める作業も行う。
農林水産省は6日、現地に派遣している疫学調査チームからの報告内容を発表。ウイルスが検出された鶏舎には金網に隙間があって、小動物のふんが残されており、隣接する鶏舎内にはネズミの死骸が確認された。野鳥が侵入した痕跡は認められなかったという。
従業員は鶏舎ごとに長靴を交換しておらず、農場内への消毒用の消石灰の散布は例年、鳥インフルエンザの警戒が高まる11月中旬に行っていたため、実施していなかったという。同省は、ウイルスが付着した人の靴や小動物から鶏舎内にウイルスが持ち込まれた可能性があるとみている。
《読売新聞 2020/11/07 より引用》