20100705b

口蹄疫疑い16日ぶり発生、宮崎市の牛 制限解除遠のく


2010年07月05日1時3分

宮崎県は5日未明、宮崎市の農場から、家畜の伝染病・口蹄疫(こうていえき)の症状を示す牛1頭が見つかったと発表した。発生確認は6月18日以来、16日ぶり。県は同30日までに殺処分対象の家畜の処分を終え、不要不急の外出自粛やイベント延期などを県民に求めた「非常事態宣言」も7月1日に一部解除していた。新たな発生や異常がなければ、家畜などの移動・搬出制限は16日午前0時までに県内すべてで解除予定だったが、解除は遠のくことになった。

県や宮崎市によると、この農場は6月10日と同18日に「飛び火」発生した宮崎市内の2農場の間に位置している。県と市が、周辺農場で過去に感染していた家畜などがいないかを調べる検査を進めていた。同30日、牛16頭を飼育する今回の農場で9頭の血液を採取。うち3頭で陰性が確認できなかった。4日夕に立ち入り検査をしたところ、陰性だった牛1頭から口蹄疫の症状が見つかり、農林水産省と県が写真判定して感染の疑いがあると判断した。県と市は同日深夜、牛の殺処分を始めた。

県内では、4月20日に県東部の都農町で1例目が発生。約2カ月後の6月18日までに、11市町の牛や豚の農場で計291例が発生し、殺処分対象となった家畜は計約19万9千頭にのぼった。

また、政府は5月19日、県東部で設定された、発生農場から半径10キロ内の移動制限区域内で、感染拡大を抑えるために、殺処分を前提としたワクチン接種を決定。約7万7千頭が殺処分対象となった。

県は6月24日までに感染確定・疑い分、同30日までにワクチン接種分、合わせて計27万6千頭を処分した。また、発生がおさまっていた、えびの、西都(一部)、都城、日向の4市の発生地を中心とした地域で順次、移動・搬出制限区域を解除していた。宮崎市でも、発生や異常が見つからなければ、7月11日に制限を解除することにしていた。

5月18日に東国原英夫知事が宣言していた「非常事態」も、1日に発生地域を除いて解除したばかりだった。

《朝日新聞社asahi.com 2010年07月05日より引用》

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です