20100527

未処分7万頭のまま推移 口蹄疫、感染拡大で追いつかず


2010年05月27日16時15分

殺処分対象の家畜累計数と埋却・消毒が終了していない家畜数

殺処分対象の家畜累計数と埋却・消毒が終了していない家畜数

宮崎県で発生した家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)の問題で、感染の疑われる牛や豚などが見つかった農場で殺処分対象になった家畜のうち、未処分の家畜が5月中旬以降、7万頭前後から減っていないことがわかった。ウイルスは生きている家畜の体内で増殖する。処分が遅れれば、さらに感染が拡大するおそれもある。

農林水産省の資料をもとに集計した。未処分家畜は、感染拡大で殺処分対象が爆発的に増えた5月初めまで急速に増加。その後は埋却までの一連の防疫措置が進み、急増には歯止めがかかった。しかし、新たな感染に伴って殺処分対象が増え、未処分家畜の数は5万頭台から8万頭台の間を行き来しており、いまのところ減少に転じる気配はみられない。

家畜伝染病予防法では、口蹄疫の感染が疑われる家畜が出た農場の家畜はただちに全頭を殺処分するとしている。ウイルスは感染力が強く、殺処分が進まなければ発生地域の総ウイルス量は減らず、感染拡大を止められない。

 

《朝日新聞社asahi.com 2010年05月27日より引用》

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