三重で豚コレラ 野生イノシシ感染確認 【名古屋】
2019年06月27日
三重県は26日、同県いなべ市で捕獲された野生イノシシ2頭から家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の陽性反応が出たと発表した。県によると、昨年9月に岐阜市の養豚場で国内26年ぶりの発生が確認されて以降、三重県内で野生イノシシの感染が確認されたのは初めて。
県畜産課などによると、2頭は25日、個別に農地で捕獲された。それぞれの捕獲場所は約6キロ離れているという。県内には豚やイノシシを6頭以上飼育する農場が58カ所あり、豚とイノシシの飼育頭数の合計は岐阜県とほぼ同規模の約10万頭という。
捕獲場所から半径10キロ以内に養豚場は1カ所あるが、7日に岐阜県養老町で感染した野生イノシシが見つかった際に監視対象となっており、農林水産省が監視期間を延長するという。
また、県は農水省と協議して野生イノシシへの経口ワクチン散布を7月下旬から実施することを25日に決めていたが、今回の感染確認を受け、散布開始をできる限り前倒しすることにした。愛知、岐阜県境近くのいなべ、桑名両市の養老山地、鈴鹿山脈とその周辺地域で2回に分けて散布する。各養豚場が実施する緊急消毒についても、7月5日までに終えてもらうという。
《朝日新聞社asahi.com 2019年06月27日より抜粋》