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WHO、警戒度6へ新基準 「世界的広がり」条件  新型インフルエンザ


2009年05月22日

【ジュネーブ=田井中雅人】新型の豚インフルエンザの警戒レベルについて、世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長は21日、開会中の総会で「南半球での感染の状況を注視している」と発言。現状のフェーズ5から世界的大流行(パンデミック)を宣言する6への引き上げには、南半球を含めた世界的規模での広がりが条件となるとの認識を示した。

「重症度なども含めた、さらに多くのシグナルを確認する必要がある」とも述べた。フェーズ6への引き上げにあたり、地理的な広がりにウイルスの強さなども加えた新たな判断基準を示した形だ。WHO関係者は「事実上の基準変更と言える」としている。

フェーズ6への引き上げについては、感染拡大が著しい米州以外の地域でも「地域社会レベルの持続的感染」が確認されることが要件。だが、「パンデミック宣言」の引き金を引くことを懸念する英国や日本は、新型インフルの症状がこれまで想定されてきた鳥インフルに比べ軽いことを踏まえ「慎重に判断すべきだ」と主張していた。

フィリピン保健省は21日夜、新型の豚インフルエンザの感染者が同国で初めて確認されたと発表した。東南アジアではタイ、マレーシアに次いで3カ国目。(マニラ)

 

《朝日新聞2009年05月22日より引用》

 

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