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カナダで死者、3カ国目 30代女性、親族から感染か


2009年05月09日12時11分

【ニューヨーク=田中光、ワシントン=桜井林太郎】カナダ政府は8日、新型の豚インフルエンザによる初の死者1人を確認し、感染者が242人に増えたと発表した。死者はメキシコ、米国に次いで3カ国目。米疾病対策センター(CDC)は同日、米国内の感染者が42州と首都ワシントンで計1639人(うち死者2人)確認されたと発表した。前日より700人以上も増えた。

一方、新たに中米パナマとオーストラリアでも感染が確認された。

ロイター通信などによると、カナダで死亡したのはアルバータ州の30歳代の女性。4月28日に亡くなった際は、慢性の持病が原因とみられていた。しかし、5月5日に親族に新型インフルエンザの感染が確認されたため、改めて検査したところ、感染が確認された。女性はメキシコ渡航歴はないという。アルバータ州の保健当局は、感染がどこまで死亡に影響しているかは不明だとしている。

一方、CDCによると、米国内では日本人男児(6)の感染が確認されたイリノイ州が392人で最も多く、ウィスコンシン州が240人、ニューヨーク州が174人、アリゾナ州が131人、カリフォルニア州が107人と、5州で100人を超えた。首都ワシントンでも1人確認された。確認例のほか、疑いが強い「推定例」がさらに850人ほどあるという。

リチャード・ベッサー所長代行は、大幅増の原因について、各州で検査態勢が整い、症状が軽い場合も含めて次々と疑わしい例を調べた結果だとし、「今後も感染者は増え続けるだろう」との見通しを示した。

オバマ米大統領は8日、ワシントンで開いたタウンミーティングで「ウイルスは私たちが当初恐れていたほど感染性が強くないようだ。しかし私たちはまだ森の外に出ておらず、警戒しなければならない」と述べた。

 

《朝日新聞社asahi.com 2009年05月09日より引用》

 

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