田原で豚コレラ、殺処分へ 1200頭飼育、遺伝子検査で判明 【名古屋】
2019年06月12日
愛知県は12日、同県田原市の養豚農場で、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染を確認したと発表した。県によると、この農場では1200頭あまりの豚を飼育。豚に豚コレラを疑う症状は出ておらず、遺伝子検査で感染が判明したといい、大村秀章知事は「衝撃をもって受けとめている」と話した。
県によると、同日から殺処分を始める。今回の農場は5月17日に豚コレラの感染が確認された田原市の農場から半径3キロ以内にあり、家畜伝染病予防法に基づき、豚の移動が制限されていた。半径3~10キロ圏内に設定した搬出制限の解除に向け、35頭の豚の遺伝子検査を行ったところ、11日に2頭で陽性が出た。症状がなく再度調べた結果、12日にも陽性が出たという。
田原市が位置する渥美半島は、愛知県の養豚の一大産地で、県内で相次ぐ豚コレラの発生を受け、消毒などが強化されていた。大村氏は「(渥美半島は)本州でも有数の畜産団地で、(消毒を)史上最大にやっている。それでも(発生が)出ることをどう受けとめたらいいのか。さらに消毒措置をやっていく」と述べた。
豚コレラは豚とイノシシが感染し、発熱や食欲不振、うずくまりなどの症状がみられる。
《朝日新聞社asahi.com 2019年06月12日より抜粋》