食品会社は情報収集、空港は水際予防 豚インフル対応
2009年04月26日9時9分
メキシコの豚インフルエンザ問題で、国内でも25日、関係者らが水際での予防や情報の収集に奔走した。
成田空港では同日夕方、メキシコ市発の日本航空機が着くと、到着ゲート付近に体温を測るサーモグラフィーの装置を置き、乗客全員を調べた。メキシコから帰省した会社員の男性(50)は「豚インフルエンザの発生は全然知らなかった」。日本に着く1時間前に客室乗務員から説明があったといい、「こんな大変なことになっているとは思いもしなかった」と話した。
メキシコ産豚肉を扱う商社や食品メーカーでは、社員が休日出勤して対応を急いだ。ある食品商社の担当者は「情報が少なく、全体像がつかめない」といらだつ。
豚肉は、メキシコの対日輸出農産物の最大品目で、日本で消費される豚肉の約3%がメキシコ産だ。今回の問題は伸びていた消費に水を差しかねず、別の食品商社は「肉の品質は安全でも、風評被害が起きないか心配だ」と話した。
《朝日新聞社asahi.com 2009年04月26日より引用》