20090425h

豚インフル、WHO緊急委始まる メキシコ死者68人に


2009年04月25日23時52分

【ジュネーブ=国末憲人、ワシントン=勝田敏彦】メキシコで発生し、同国と米国で感染が確認された豚インフルエンザ問題で、メキシコのコルドバ保健相は24日、豚インフルエンザが疑われる症状を示した死者が68人に達したと発表した。世界保健機関(WHO)は25日、世界の専門家による緊急委員会を開き、対応の検討に入った。同委に先立ってマーガレット・チャンWHO事務局長は「世界的大流行(パンデミック)になる潜在的可能性はある」としながらも、現時点ではパンデミックになるとは言い切れない、との見解を示した。

チャン氏はこの日、米国から急きょジュネーブの本部に戻り電話記者会見を開いた。同氏は「専門家を派遣して(感染を見極めるための)証拠を集めているところだ」と語り、はっきりしたことが言えるまでに2、3日かかるとの見通しを示した。感染拡大を防ぐために世界各国で監視態勢を強めてほしいと呼びかけた。渡航制限などの措置は「時期尚早」だとした。緊急委員会は、これまでの情報をもとに、感染の危険度を分析し、同時に、新型インフルエンザの6段階の警告レベルを引き上げるべきかどうかも検討する。現在のレベルは下から3番目のフェーズ3で、よほどの接近などがない限り人から人への感染はない、という段階。これを、「人から人への感染が増加する」状態のフェーズ4に引き上げるかどうかが焦点となりそうだ。

一方、米疾病対策センター(CDC)は24日、米国内での豚インフルエンザに感染した患者がカリフォルニア州で1人増え、計8人になったと発表した。

 

《朝日新聞社asahi.com 2009年04月25日より引用》

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