20090307

iPSマウス、1年後6割がんに 京大・山中教授が報告


2009年03月07日11時23分

がん関連遺伝子を含む四つの遺伝子でつくった人工多能性幹細胞(iPS細胞)をもとにして生まれたマウスの約6割が、約1年後にがんになったことを、山中伸弥・京都大教授が5日、日本再生医療学会で明らかにした。

4遺伝子をマウスの胎児の皮膚に導入してiPS細胞を作ったとする07年6月の論文で、それをもとにして生まれたマウスは約2割に腫瘍(しゅよう)ができたと報告。学会で、1年後では発がん率は6割に高まったとした。

がんに関連する遺伝子「c―Myc」を除いて3遺伝子でもiPS細胞を作れるが、成功率は100分の1に落ちる。山中さんは「c―Mycはがんの原因になるが、ないと不完全なiPS細胞になりやすいので、c―Mycが本当に悪者なのかは、まだ研究が必要だ」と話した。

 

《朝日新聞社asahi.com 2009年03月07日より引用》

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