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豊橋の鳥インフル高病原性2件目 やはり弱毒か


2009年03月05日1時55分

愛知県豊橋市のウズラの採卵農家から鳥インフルエンザウイルス(H7N6型)が検出された問題で、同県と農林水産省は4日、別のウズラ採卵農場で新たに検出されたウイルスが高病原性のH7型と特定されたと発表した。1件目と2件目の農場の距離は約2キロ。1件目の周辺の4農場では過去に感染した痕跡を示す結果も出ている。感染が広範囲に及んでいる可能性があるとして、県は広域調査も検討している。

2件目でもウズラの大量死は起きておらず、1件目と同じ「弱毒」のタイプとみられる。県は同農場の約27万羽を早ければ5日から殺処分する。さらに、同農場から半径5キロ以内にあるニワトリやウズラ、アイガモを飼う農家9戸(飼育数約42万羽)を移動制限区域に加えた。県は抗体検査で陽性の出た2日時点で出荷の自粛を要請していたため、周辺農場の卵や肉などが市場に出回ることはないとしている。各農場に早期に立ち入り、血清抗体検査やウイルス遺伝子検出検査など疫学検査をする予定だ。

一帯は全国一のウズラの採卵農場の密集地。1件目の周辺農家24戸の血清抗体検査では、2件目の農家以外に、4農場で陽性反応が出て、現在はウイルスはいないものの、過去には感染していたことを示している。

一方で、ニワトリには異常はみられないことから、専門家による農水省の疫学調査チームは、飼育や出荷などの過程で農家の接点が発生しやすい地域特有のウズラの飼い方に着目している。

調査チームは7日にも現地に入り、飼育過程で、感染拡大につながるような共用施設はないか、農場間で鳥や車、人の移動で接点はないかなど感染経路の分析を進める予定だ。県はすでに1件目で使用していた餌や医薬品の購入先などから聞き取りを終えており、同省の調査に加わる。

 

《朝日新聞社asahi.com 2009年03月05日より引用》

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