20080919

遺伝子組み換え家畜を食用に 米当局が検討、意見募る


2008年09月19日

【ワシントン=勝田敏彦】米食品医薬品局(FDA)は、遺伝子組み換え(GE)家畜を食用にする検討を始め、18日、規制の指針案を公表した。GE食品としてはトウモロコシや大豆が実用化されているが、動物が食用として認められたことはなく、消費者が受け入れるかどうかは不透明だ。

指針案によると、生産者はGE家畜を食品として出荷する場合、人体や環境への安全性の証明などが義務づけられ、さらにFDAが審査して認可するかどうかを決める。一般からの意見を60日間募った後、指針を最終決定する。

GE動物は、本来のDNAに別の生物のDNA断片などを人工的に組み込み、新しい性質を加えたもの。80年代に技術開発され、特定の病気になりやすい実験用マウスや医薬品を作り出す大腸菌などが使われてきた。

食用になるGE家畜としては、病気になりにくいニワトリ、医薬品成分を含む乳を出す牛などが想定されている。

FDAは1月、体細胞クローン技術で作った牛、豚、ヤギなどの肉・乳製品については、「安全性は普通の家畜と同じ」とする報告書を発表。特別な規制はしない方針だ。

ただ、GE家畜は「コピー」であるクローンと違い、特別な性質が加わっているため、現行の連邦食品医薬品化粧品法で「医薬品」とみなして規制する。

 

《朝日新聞社asahi.com 2008年09月19日より引用》

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