京大、iPS特許活用の会社設立 技術移転の中核機関に
2008年07月03日20時2分
京都大は3日、山中伸弥教授らが開発した万能細胞(iPS細胞)の特許を管理する「iPSアカデミアジャパン株式会社」を6月末に設立したと発表した。研究成果を再生医療や新薬につなげるために産業界へスムーズな技術移転を進める中核機関になる。
社長に吉田修・前奈良県立医科大学長、取締役に村山昇作・帝国製薬社長が就いた。大和証券グループ本社や三井住友銀行など金融3社が総額約12億円を出資することで合意している。京都大がもつ特許は、大学など非営利機関には原則無償で提供する。将来は他大学などの関連特許も含めた一括管理をめざし、交渉を進めている。
また、京都大は、山中研究室が作製したヒトやマウスのiPS細胞を希望する国内の企業に有償で提供する事業を7日から始める。年間の提供料はヒトiPS細胞で約200万~300万円、マウスで約100万円になるという。
《朝日新聞社asahi.com 2008年07月03日より引用》