20190210

豊田の発生農場、豚殺処分を終了 豚コレラ 【名古屋】


2019年02月10日

 

愛知県は9日、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」が発生した同県豊田市の養豚場の豚の殺処分を終えたと発表した。県はこれまで豊田市の養豚場の飼育数を6640頭としていたが、殺処分終了後は5620頭だったと明らかにした。同県田原市の関連農場の殺処分は8日に終了しており、両養豚場の消毒などの防疫措置を12日をめどに完了させる。

県は豊田市の養豚場の半径3キロ圏内を移動制限区域、同10キロ圏内を搬出制限区域に指定している。防疫措置が予定通り完了すれば、国と協議するなどした上で、搬出制限を3月2日午前0時に、移動制限を同13日午前0時に解除する見通しだ。

■国・自治体が補償や助成

豚コレラの発生によって飼育する豚が殺処分されたり、発生養豚場から半径10キロ圏内の「搬出制限区域」にあって豚を出荷できなくなったりした養豚農家には、国や自治体が支援制度を設けている。

農林水産省によると、豚コレラの発生農場に対しては、殺処分した豚の評価額を都道府県が算出し、国が手当金として補償する。また、搬出制限区域の農家に対しては、出荷できない間にかかったえさ代や、販売価格が下がるなどして売り上げが減った分などを国と都道府県が全額助成する仕組みがある。財務省東海財務局は愛知県内の金融機関に対して文書を出し、豚コレラの影響を受けた業者への必要資金の融資や、貸し付け条件の変更などをするよう求めた。

ただ、畜産関係者が恐れるのは風評被害だ。仮に豚コレラに感染した豚の肉を食べても人の健康に影響はないが、JAあいち経済連の担当者は「長期化すれば、愛知県産豚の全体的なイメージダウンにつながりかねない」と話している。

 

《朝日新聞社asahi.com 2019年02月10日より抜粋》

 

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