凍結マンモス、ロシアから「来日」 来月一般公開
2007年12月30日11時30分
年末年始の海外旅行客で混雑する成田空港に29日、ロシアから珍客が到着した。西シベリアの永久凍土で、ほぼ無傷の状態で見つかった凍結マンモスだ。コンピューター断層撮影(CT)検査などの研究と、一般公開のための「来日」だ。
マンモスは5月に見つかった。生後約半年の雌で、体長約120センチ、重さ約50キロ。約3万7000年前に生息していたと推定されている。発見者の妻にちなみ、「リューバ」と名付けられた。
尾が食いちぎられていたほかは無傷。ほぼ全身が残った世界初の例として、研究者らは「世紀の発見」としている。
到着後さっそく、内臓や筋肉の構造などをCTで調べるために、東京都狛江市にある東京慈恵会医大の高次元医用画像工学研究所へ運ばれた。鈴木直樹教授らの解析で、絶滅したマンモスの新たな姿が明らかになると期待されている。鈴木さんは「全身の三次元データを計測し、体内の構造や成長過程を明らかにしたい。現在のゾウと比較して進化の歩みも研究したい」と述べた。
「リューバ」は来年1月2日~2月3日、東京・丸の内の丸の内ビルディングで世界で初めて一般に公開される予定だ。
《朝日新聞社asahi.com 2007年12月30日より引用》