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宮崎の鳥インフル、中国で流行のウイルスと一致


2007年01月23日15時30分

宮崎県清武町で発生した鳥インフルエンザのウイルスが、一昨年から中国などで流行しているウイルスとほぼ同一の遺伝子を持っていることが専門家らの調査でわかった。専門家は、中国大陸から渡り鳥などによってウイルスが日本へ運ばれた可能性が高いとみている。農水省は感染経路をさらに詳しく調べる。

同町の養鶏場で鶏を大量死させたウイルスを県が採取し、その遺伝子を茨城県つくば市の動物衛生研究所が解析していた。その結果、05年5月に中国で発生が確認されたH5N1型の強毒性鳥インフルエンザウイルスの遺伝子と塩基配列が99%以上、一致したという。東南アジアで猛威を振るうH5N1型ウイルスとは遺伝的に近くないとみられる。

中国でのウイルスは、西部にある同国最大の青海湖で渡り鳥数千羽を死なせた。それまで野生の鳥では一般的に発症しないと考えられた鳥インフルエンザウイルスが、鳥の大量死を引き起こしたため、専門家を驚かせた。昨年11月に韓国で流行したウイルスも同じ系統と考えられている。

世界保健機関(WHO)の調べでは、05、06年に中国で鳥インフルエンザにより13人が死亡したが、その一因となったという指摘もある。

青海湖は国際的な渡り鳥の中継地。このウイルスがヨーロッパやアフリカまで広がって鳥インフルエンザを流行させたことが確認されている。

 

《朝日新聞社asahi.com 2007年01月23日より引用》

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