鶏8000羽を殺処分 宮崎の鳥インフルエンザ
2007年01月14日20時06分
- 殺処分するため、炭酸ガスの入ったタンクを準備する職員ら=本社ヘリから
- 鶏舎内に入る県職員ら
宮崎県清武町の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザに感染した鶏が大量死した問題で、県は14日、被害の拡大を防ぐため、職員約150人を動員して養鶏場の鶏約8000羽を殺処分した。半径10キロ圏内の計16養鶏場に対して、緊急立ち入り検査も実施し、異状がないことを確認した。県は15日、大量死した鶏を含む計約1万2000羽を焼却し、養鶏場内の防疫作業を進める。
殺処分は家畜伝染病予防法に基づく措置。鶏舎に至る農道は通行止めになった。作業は午前9時半ごろに始まり、職員らは医師らの問診を受けた後、白い防護服を着用。ゴム手袋、マスク、ゴーグルも着けて鶏舎に入った。バケツに鶏を入れて二酸化炭素を注入して窒息死させる作業は、午後5時ごろまで続いた。職員のうち希望した約130人に治療薬タミフルが投与された。
16養鶏場への緊急立ち入り検査は、県の家畜保健衛生所の獣医師12人が担当。移動制限対象の鶏は計約20万羽おり、各農場に鶏の異状を発見した際の早期通報や移動制限の厳守を求めた。5農場には鶏がいないという。
15日には、鶏の死骸(しがい)を約18キロ離れた宮崎市大瀬町にある県の焼却場に運び、約30時間かけて焼却する。養鶏場では鶏ふんを除去するなど防疫作業を進める。
《朝日新聞社asahi.com 2007年01月14日より引用》