出荷いつ? 豚の体重、スマホで計量 伊藤忠飼料・NTTテクノクロス開発
2017年09月16日
スマートフォンで豚の写真を撮るだけで体重がわかり、適切な出荷時期の判断をお手伝い――。そんなアプリを伊藤忠飼料とNTTテクノクロスが開発した。畜産農家を計量の重労働から解放するねらいで、来年4月に発売する予定だ。
アプリは「デジタル目勘(めかん)」。豚の全身を撮影すると、人工知能(AI)が体長や胴回りを計測。蓄積した膨大なデータと照合し、推計した体重を画面に表示する。実際の体重との誤差は5キロ以内に収まるという。
豚肉の取引価格は、主に重さや背中の脂肪の厚さによって決まる。農家は豚を120キロほどに育てて出荷するのが一般的だ。ただ、生きた豚を1頭ずつ体重計まで連れて行き、計量するのは大変な作業になる。
伊藤忠飼料によると、人手不足に悩む農家の多くは、「目勘」と言われる目算で重さを推計して出荷時期を判断するが、重すぎたり軽すぎたりして等級が下がることがある。
「豚の命を大切にする意味でも、しっかり体重を量るお手伝いをしたい」と同社の担当者。将来は肉牛などへの転用も検討していくという。
(鬼原民幸)
【写真説明】
撮影するだけで体重が表示される=NTTテクノクロス提供
《朝日新聞社asahi.com 2017年09月16日より抜粋》