20050523

鳥インフルエンザ、日韓が共同研究 鳥取大と家畜衛生研


2005年05月23日

鳥取大学は韓国の国立家畜衛生研究所と鳥インフルエンザに関する初の日韓共同研究を始める。昨年1月から、山口、京都などで発生した鳥インフルエンザのウイルスの感染ルートが韓国の野鳥の可能性が強いため、鳥の保菌調査などを一緒に行い、両国での感染防止をめざす。28日には韓国の研究者を招き鳥取大で講演会を開く。

共同研究は今年度同大農学部に新設された「鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター(鳥インフルエンザ研究センター)」が韓国側に呼びかけて実現した。今後、野鳥の生息状況や飛来経路、ウイルス保有状況などを共同で調査する。

同センターの大槻公一教授は、04年1月から2月にかけて山口、大分、京都で鳥インフルエンザが発生した際のウイルスの経路について「韓国で感染した野鳥が強風に乗って日本に飛来し、養鶏場に入ったためではないか」と指摘。また動物衛生研究所(茨城県つくば市)の分析で、03年末に韓国で発生したウイルスと日本国内のウイルスの遺伝子配列は99%以上の部分で一致したことが確認されている。

大槻教授は「韓国は日本にとって大きなカギを握っており、今年初めのように韓国での封じ込めが成功すれば日本での危険性も大幅に減る」と話している。

講演会では韓国から家畜衛生研究所の金載弘・感染病研究部長らが来日。韓国での防疫体制や今年3月鳥インフルエンザが発生した北朝鮮の状況などについて報告する。

 

《朝日新聞社asahi.com2005年05月23日より引用》

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