20050427

幹細胞研究「厳しい倫理指針を」 全米科学アカデミー


2005年04月27日

全米科学アカデミーは26日、人間の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)などを使う研究について、米国の各研究機関に対し、厳しい倫理指針をつくるよう勧告する報告書をまとめた。社会の不安が研究の停滞につながるのを防ぐねらいがある。

報告書は、法律や医療倫理の専門家、市民からなる監視委員会を各研究機関がつくる必要性を指摘。ES細胞やクローン胚などを使う研究について、監視委が事前に審査するよう求めている。

また、「国の指針がない以上、科学界や研究機関が自主的に動くべきだ」として、ES細胞を新たにつくる際の承認手続きや、受精卵の提供を受ける方法なども勧告している。同アカデミーの関係者は「研究が倫理的に実施されていると社会に信じてもらうのが大切だ」と述べた。

ブッシュ大統領は01年8月、「受精卵を壊してつくるES細胞は倫理的に問題だ」として、新たに作ったES細胞を使う研究への連邦予算の支出を禁じた。ただ、米国でも、民間資金による研究は広がりつつある。

 

《朝日新聞社asahi.com2005年04月27日より引用》

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