伊で「名馬」のコピー誕生 世界2例目のクローン馬
2005年04月16日01時28分
英国BBC(電子版)などによれば、イタリアのLTR―CIZ研究所とフランスのベンチャー企業「クライオズーテク」が14日、乗馬耐久レースで優勝経験がある馬(牡)のクローンを誕生させたと公表した。同じ研究グループは03年に世界初のクローン馬(牝)を誕生させている。実績がある馬のコピーは初めて。
アラブ種で、今年2月に誕生した。遺伝的に同じ「父親」は、94、96年の乗馬耐久レースの優勝馬だが、去勢されていた。02年にクローン技術を知った馬主が、フランスの会社に細胞を冷凍保存させ、今年の誕生となった。レースには出ず、種付け馬として期待されている。
乗馬耐久レースは、数十キロから100キロ以上の原野を駆けるレースで、とくにアラブ首長国連邦で人気がある。
日本中央競馬会によると「競走馬では人工授精も認められておらず、世界的にもクローン馬が競馬に出るのは難しい」という。
クライオズーテクは、馬などの動物の優秀な遺伝子の保存を目的として01年に設立された会社。現在、何らかの優れた性質をもつ30頭の馬の細胞を保存しているという。
《朝日新聞社asahi.com2005年04月16日より引用》