20050305

BSE、25分で判定 名刺大のチップ利用 東大など


2005年03月05日

牛海綿状脳症(BSE)の1次検査が25分でできる名刺サイズの「検査チップ」を、東京大と東北大、伊藤ハムの共同研究チームが開発、ネズミの実験で性能を確かめた。牛での確認を急ぐが、適用できれば現在よりずっと高速な検査手段として役立ちそうだ。

チップはガラス製で縦7センチ、横3センチ。内部に直径0.1ミリほどの溝が刻まれている。脳組織から抽出した液体0.005ミリリットルを超小型ポンプで溝の中に流し込むと、狭い空間で効率よく試薬との反応が進み、BSEの原因とされる異常プリオンの有無を調べる「エライザ法」の検査ができる。結果は専用の顕微鏡で読み取る。

研究チームの北森武彦東京大教授によると、抽出も含めた1回の検査時間は、現行の約3時間から25分に、必要な組織の量はスプーン1杯程度から耳かき1杯程度に減る。一方、異常プリオンの検出感度は10倍ほど高くなるという。

技術的には、1枚のチップで最大32頭分を同時に検査できる。ポンプや読み取り装置を含めたシステムを貸し出し、チップを1枚数千円で販売する考え。

(03/05 00:02)

 

《朝日新聞社asahi.com 2005年03月05日より引用》

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です