「BSEは全頭検査を」 ノーベル賞受賞の米教授
2004年12月08日
牛海綿状脳症(BSE)などの原因とされる異常プリオンの発見で97年にノーベル医学・生理学賞を受けた米カリフォルニア大のスタンリー・プルシナー教授が7日、東京都内で、BSEには未解明な部分が多いと指摘し、「合理的な検査方法は全頭検査だと思う。消費者は全頭検査を主張すべきだ」と呼びかけた。
食品安全委員会の意見交換会で意見を述べた。厚生労働省と農林水産省から生後20カ月以下の牛を検査対象から除くなどのBSE対策の見直し案を諮問されている同委員会が、より高感度の検査法(CDI)の開発も手がけている同教授から最新の情報を学ぼうと企画した。
同教授は、現在の検査法と同程度のコストで、感度の高いCDIを来年にも欧州で使用できる状況にあると話し、「何カ月以下は異常プリオンがないとはいえない。検査対象を月齢で区切ることには合理的な説明がつかない」と主張した。
(04/12/08 11:41)
《朝日新聞社asahi.com 2004年12月08日より引用》