ヒトクローン胚作製を申請 羊「ドリー」の英研究所
2004年09月29日
世界で初めてのクローン羊ドリーを誕生させたことで知られる英スコットランドのロスリン研究所が、英政府の諮問機関HFEAに対し、難病の治療法を研究するためにヒトのクローン胚(はい)の作製を認めるよう申請していることが明らかになった。29日付の英紙タイムズが報じた。
ロスリン研究所の説明によると、筋肉を働かせる神経を侵され、運動ができなくなる「運動ニューロン疾患(MND)」の治療法を研究するとしている。英国内にMND患者が約5000人いるといわれ、大半が5年以内に死亡しているという。
英国でもヒトクローン胚の作製については議論を呼んでいるが、HFEAは今年8月、英ニューカッスル大の研究チームの申請を受け入れ、1年間の期限付きでクローン胚をもとに胚性幹細胞(ES細胞)を作製し、糖尿病の治療法を探る許可を出した。
(09/29 22:37)
《朝日新聞社asahi.com 2004年09月29日より引用》