ES細胞から造血幹細胞など作製する研究、京大委が承認
2004年07月21日
京都大の「医の倫理委員会」(小杉眞司委員長)は21日、さまざまな細胞になる能力をもつヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使って、血液のもとになる造血幹細胞や神経をつくる神経幹細胞などを作製する研究を承認した。
研究を率いるのは中畑龍俊教授(発達小児科学)。同教授らはすでに、マウスなどの動物のES細胞から造血幹細胞や神経幹細胞などをつくり出すことに成功している。今後、京大で作ったヒトES細胞を使って同様の研究を進める。
ヒトES細胞研究ではこれまで、神経や血液の細胞をつくって患者に移植することを狙ったものはあるが、その細胞が死ねば患者の症状は元に戻ってしまう。幹細胞の状態で移植できれば、新たな細胞が次々補給されるので長期間の治療効果が期待できるという。
(07/21 23:11)
《朝日新聞社asahi.com 2004年07月21日より引用》