とれる肉が1割増し、コーチン種鶏を開発 県農業総合試験場 /愛知県
2017年02月15日
県農業総合試験場は、1羽当たりの肉が約1割増となる名古屋コーチンを産む種鶏「NGY(エヌジーワイ)7」を開発した。種鶏を育てる拠点施設の強化を進めたり、今年から3月10日を「名古屋コーチンの日」として認定を受けたりと、県は生産拡大に本腰を入れている。
「NGY」はナゴヤのローマ字から取った。1991年度に開発された「NGY3」に比べ、種鶏から産まれた鶏からとれる肉が1割ほど多くなるという。ストレスにも強く、生後150日間の生存率は3・7ポイント増の98・9%とされる。開発した担当者は「肉が増えても味は変わらずおいしい」と説明する。
試験場が約2200万円の研究費を投じ、岩手県内に残っていた血縁の遠い名古屋コーチンとかけ合わせて開発した。県は来年春からひなを民間の孵化(ふか)場に販売し、鶏肉が一般家庭に流通するのは2019年夏以降になる見通し。
県内の名古屋コーチンの肉の14年度の産出額は約8億2300万円。種鶏は県畜産総合センター種鶏場(安城市)で約7千羽が育てられているが、県は21年度にセンターを小牧市へ移転・開場し、生産性を高める方針。今年3月10日の「コーチンの日」に向けては、金山駅などでPRイベントを開く予定だ。
県の担当者は「NGY7で生産農家の収益性が上がり、コーチンの安定供給につながれば」と話す。
【写真説明】
県が開発した種鶏「NGY7」の雄(右)と雌=県提供
《朝日新聞社asahi.com 2017年02月15日より抜粋》