オオカミと近縁、実はチャウチャウ 米でDNA比較
2004年05月21日
- シェパード
- 秋田犬
- チャウチャウ=「世界動物百科」から
シェパードよりもチャウチャウの方がオオカミと近い――米国の研究チームが犬と犬の祖先とされるオオカミで遺伝情報が刻まれたDNAを比較すると、こんな結果が出た。さらに日本原産の柴(しば)犬の方がオオカミに近かった。21日発行の米科学誌サイエンスに発表する。 フレッド・ハッチンソンがん研究センターなどのチームが、犬の純血種を管理するアメリカンケネルクラブに登録された85種414頭とオオカミのDNAを比べた。
その結果、オオカミと外見が比較的似ているジャーマンシェパードはかなり遠縁で、むしろ柴犬や、チャウチャウ、秋田犬の方がオオカミに近いことが判明。この三つの中でチャウチャウと秋田犬が互いに近縁だった。
約5000年前のエジプトで飼われていたとされ、古いと考えられていたイビザンハウンドやファラオハウンドは、今回の分析では、過去数百年の間に登場したとされた。
チームは、がんや心臓病などにかかわる遺伝子の研究を目的にする。特定の犬種が発病しやすい病気が350ほど見つかっており、「今回の分類をもとに病気の関連遺伝子を調べれば人の病気の研究モデルになる」という。
(05/21 03:04)
《朝日新聞社asahi.com 2004年05月21日より引用》