20040330

ヒトES細胞から血管、京大の中尾教授ら成功


2004年03月30日

いろいろな細胞や組織に育つとされるヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から血管をつくることに京都大医学研究科の中尾一和教授らが成功した。本来の血管と同様に、内側にある内皮細胞と、それを囲む平滑筋細胞ができたという。糖尿病で傷んだ脚の血管の治療などへの応用を目指す。6月に京都市である日本内分泌学会で発表する。

血管に育ったES細胞は2年前、オーストラリアから提供を受けたもの。中尾教授らはマウスやサルのES細胞からも血管をつくっている。

また、中尾教授らは29日、同大学再生医科学研究所の中辻憲夫所長から、国産のヒトES細胞の提供を初めて受けた。同様に血管づくりの研究をし、1年以内を目標にマウスの体内で血管が正常に働くことを確かめたいとしている。オーストラリアと国産のES細胞との性質の違いも調べる。

(03/30 02:12)

 

《朝日新聞社asahi.com 2004年03月30日より引用》

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