20040211

米デラウェア州で2例目の鳥インフルエンザ確認


2004年02月11日

米デラウェア州で10日、2例目の鳥インフルエンザが確認された。先週末の1例目と同様、人間への感染が確認されていないタイプと見られ、アジアで問題になっているウイルスとは異なる。同州当局は新たに7万4000羽近くを処分するとともに、州内の鶏の取引を全面的に停止した。米メディアによると、同州に隣接するメリーランド州も養鶏施設の検査を実施する方針を固めた。

デラウェア州の農務当局は、6日に初めて鳥インフルエンザが確認された養鶏施設から半径2マイル(3.2キロ)の範囲にある計20カ所の施設を検査して安全を確認した。

ところが、念のため範囲を広げて調べた結果、最初の施設から5マイル以上も離れたところにある養鶏施設で、H7型の鳥インフルエンザに感染している鶏が見つかったという。

同州当局は鶏や養鶏関連設備の売買をすべて停止し、2カ所の施設から半径6マイルにある75カ所の養鶏施設を隔離した。1例目の施設で1万2000羽の鶏が処分されたのに続いて、2例目の施設でも州当局の指示で7万3800羽が処分された。

H7型ウイルスは、東南アジアで問題になっているH5N1型とは違い、人間への感染は確認されていない。1例目はH7N2型と確認されており、2例目も同じ型かどうかさらに詳しく調べている。

同州の農務長官は「新たな感染例は予想していなかった。デラウェア、メリーランド、バージニアの3州の養鶏業界にとって深刻な事態となる」と述べた。AP通信によると、メリーランド州当局は、デラウェア州と接する地域の養鶏施設を検査することを決めた。

1例目が確認された直後、日本や韓国などは米国産鶏肉の輸入を全面停止した。米農務省は、1例目の施設に限った問題だとして、デラウェア州以外の鶏肉の輸入を認めるよう呼びかけてきた。しかし、2例目が確認されたことで、各国がすぐに規制を緩めるのは難しい状況になった。

(02/11 20:18)

 

《朝日新聞社asahi.com 2004年02月11日より引用》

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