米国産鶏肉輸入を暫定停止 鳥インフルエンザ発生の疑い
2004年02月08日
農林水産省は7日夜、米国東部デラウェア州で鳥インフルエンザが発生した疑いがあるとして、米国産の鶏肉など家禽(かきん)肉や加工品などの輸入を暫定的に停止した。米国からの鶏肉の輸入量は年間約5万トン(02年度)で国内供給量の約3%にあたる。米国はタイ、ブラジル、中国に次ぐ輸入相手国で、正式に輸入停止となればすでに停止しているタイ、中国と合わせ国内消費量の20%がストップすることになる。
農水省に入った情報やAP通信などによると、米デラウェア州で6日、鳥インフルエンザが確認され、養鶏場の鶏約1万2000羽の処分が命じられた。検出されたウイルスはH7型で、日本を始めアジアで現在感染が広がっているH5N1型とは異なるタイプだという。
H7型の鳥インフルエンザは主に水鳥に感染し、病原性は高い型と低い型がある。
米国では昨年3月と4月にコネティカット州とロードアイランド州で、鳥インフルエンザが発生した。当初は全米レベルで輸入をいったん停止したが、その後、病原性の低い鳥インフルエンザと判明し、鶏肉などの輸入停止は両州産のみに縮小されている。
デラウェア州は両州に近いため、同様に病原性が低いタイプの可能性があるという。農水省では「事実関係の確認に時間がかかるため、念のために全面的に輸入停止としたが、病原性が低いタイプと確認されれば、州単位の停止に移行する」としている。
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聯合ニュースによると、韓国農林省は7日、輸入検疫を中止する形で米国から家禽(かきん)肉などの輸入を暫定的に停止した。
(02/08 01:15)
《朝日新聞社asahi.com 2004年02月08日より引用》