20040206

豚から鳥インフルエンザウイルス検出 ベトナムのFAO


2004年02月06日

国連食糧農業機関(FAO)ベトナム事務所のアントン・ライシュナー代表は6日、ハノイ近郊で採取した豚の鼻腔(びくう)の粘膜から、鳥インフルエンザウイルス(H5N1)を検出したと発表した。ウイルスが体内で増殖する「感染」なのか、単に付着していただけなのかは不明で。血液検査で確認を急いでおり、ウイルスに対する抗体が増えていれば感染と判断される。

ライシュナー代表によると、豚からウイルスが見つかったのは「数例」で、いずれも鶏の鳥インフルエンザ感染が確認された地域という。

豚は、鳥のものだけでなく、人のインフルエンザにも感染する。もし両方のウイルスに感染すれば、遺伝子が交じり合って人に感染する新型ウイルスになり、爆発的な流行につながる恐れがある。

現在、人で流行しているインフルエンザウイルスも、鳥―豚―人へとうつってきたと考えられている。そのため、世界保健機関(WHO)はずっと豚のウイルス感染に注目してきた。

ベトナムでは豚は一般的な家畜で、鶏など他の家畜と混在して飼われることも多い。FAOベトナム事務所の報道担当者は「感染した鶏と、他の家畜が隣り合わせに居る状況では、粘膜にウイルスが付着することは十分にあり得る。現状では感染とは断定できない。今後も注意深く検査を続ける」と話した。

(02/06 19:37)

 

《朝日新聞社asahi.com 2004年02月06日より引用》

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