国産牛の背骨使用食品の流通禁止へ BSE対策で厚労省
2003年11月14日
牛海綿状脳症(BSE、いわゆる狂牛病)対策で、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は14日、国産牛の背骨を使った食品の流通を禁止する方針を決めた。来年2月ごろから実施する。
BSEの原因になる異常なプリオンたんぱくが、牛の背骨にある「背根神経節」でも蓄積する可能性が欧州の研究でわかり、国際獣疫事務局(OIE)が、背骨も「食用とすべきでない部位」に追加したことに対応した。BSEが発生していない米国やオーストラリアなどからの輸入肉は対象にならない。発生国の牛肉はすでに輸入が禁止されている。
厚労省の調査によると、牛の背骨を使った食品は、インスタント食品の調味料などに使われる牛骨エキスや、牛脂となる牛骨油がある。国内の製造施設は8カ所で、1日当たりの背骨の使用量はエキスが約2.8トン、油が約8.4トン。すでに3施設が背骨の使用を中止した。このほか、Tボーンステーキも背骨を含むため、国産牛のものは今後、流通が禁止される。骨付きカルビの骨はあばら骨なので、規制には含まれない。
(11/14 11:08)
《asahi.com 2003年11月14日より引用》