生活習慣病になりやすい体、ミトコンドリアゲノムで解析
2003年04月11日
岐阜県は10日、同県国際バイオ研究所(同県各務原市)が、ヒトミトコンドリアのゲノムから、肥満や糖尿病などの特徴的な遺伝子タイプを特定したと発表した。科学技術振興事業団(埼玉県川口市)とデータベース化し、11日からインターネット上のホームページで公開する。研究の基礎データとなり、生活習慣病の予防につながると期待されている。
ヒトミトコンドリアは1個の細胞に約500個ある。エネルギーなどを作り出し、細胞核と同様にDNAを持っている。そのDNAは1万6569の塩基対で構成されている。
同研究所は00年から研究を開始。肥満、糖尿病のほか、パーキンソン病や100歳以上の高齢者など6群に分類、96人ずつの計576人の日本人を調べた。この結果、肥満や長寿、糖尿病などで統計的に証明できた6種類の遺伝子タイプが見つかったという。
同研究所は「遺伝子タイプから体質を知ることで、生活習慣病の予防に役立つ。日本人のルーツを探る手がかりにもなる」と話している。ホームページはhttp://www.giib.or.jp/mtsnp
《朝日新聞社asahi.com 2003年04月11日より引用》