クローン人間づくり、米大統領は法規制を強く支持
2002年12月28日
新興宗教団体ラエリアン・ムーブメント(本拠・スイス)が「世界で初めてクローン人間を誕生させた」と発表したことに対して、米政府は27日、クローン人間づくりの法規制を支持する姿勢を確認、米食品医薬品局(FDA)は事実経過を調べる考えを示した。
教団の会見は複数のテレビ局が生中継。一般市民の関心は一気に高まっている。ホワイトハウスの広報担当者は「大半の国民と同じように大統領も真剣に受け止めている。大統領はクローン人間の法規制を強く支持する」と語った。
連邦上院では1月、クローン人間づくりやクローン受精卵づくりを法律で禁止するのかどうか審議が始まる。
FDA高官は「教団とその関連会社クローンエイドに事情を聴き、クローン人間をどこで妊娠させたのか調査する」とAP通信に語った。しかし、米国内での妊娠が判明しても、法律がないため処罰はほぼ不可能だ。
米生殖医療学会のカーソン会長は「成功率や安全性が不十分なまま早まってはならない。第三者が検証できる形で研究するべきだ」と自重を呼びかけた。
《朝日新聞社asahi.com 2002年12月28日より引用》