20020410

クローン10人試し妊娠1人 イタリア医師、友人に明かす


2002年04月10日

【ローマ9日=磯村健太郎】世界初のクローン人間の妊娠に成功したと発表したイタリアのセベリノ・アンティノリ医師の友人で、科学専門記者のジャンカルロ・カルツォラリ氏は9日、朝日新聞に対し、クローン技術で妊娠したとされる女性は体細胞の核を提供した男性(父親)の妻ではなく、クローン人間計画に協力しているグループの女性の一人、と医師から聞かされていることを明らかにした。

カルツォラリ氏によると、核を除いた卵に体細胞の核を移植した「クローン胚(はい)」を約10人の女性の子宮に移し、必要な処理をしたところ、1人だけが着床に成功したという。男性の妻はホルモンなどの状態が条件に適さないとして、初めからクローン胚を試さなかった。

同氏のこれまでの取材によると、医師のチームは卵の提供協力者を1千~2千人確保。提供された卵がクローン胚を作るのに適しているかどうかのふるい分けには世界各地の研究者が参加している。日本でも西日本のある大学に勤務していた外国人医師が協力していたという。

 

《朝日新聞 2002年04月10日より引用》

 

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