英紙報道 「初クローン人間、父はアラブ富豪」
2002年04月08日
世界初のクローン人間を妊娠させることに成功したとされるイタリア人医師セベリノ・アンティノリ氏について、7日付の英紙サンデー・テレグラフは、同氏が友人に対し、クローン人間づくりのために体細胞の核を提供した人物(父親)は「重要人物で裕福なアラブ人」と語った、と伝えた。
同紙によると、アンティノリ氏は友人のイタリア紙テンポの科学担当記者に、クローン人間の作製計画について話した。父親の名前は明かさなかった。アンティノリ氏は豊富な研究資金を得て、あるイスラム教国で計画を進めているという。
○物議をかもす発表たびたび アンティノリ医師
ローマの不妊治療クリニックで診療をしているアンティノリ氏はたびたび物議をかもしてきた。92年には10年前に死亡した夫の精子で体外受精をして、62歳の女性が妊娠したと発表。99年3月には、ネズミの精巣でヒトの精子のもとになる細胞から育てた精子を使い、体外受精して赤ちゃんが生まれたと発表した。
昨年1月、米ケンタッキー大のパノス・ザボス元教授とともにクローン人間計画を発表した。世界中から反対の声が上がり、各国が規制に動いた。
《朝日新聞 2002年04月08日より引用》