20010504

「伝染源」説に中国が怒る モンゴルで流行した口蹄疫めぐり


2001年05月04日

【北京3日=村上太輝夫】この冬にモンゴルで流行した家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)をめぐって、「伝染源は中国」とするモンゴル政府報道官の発言が伝えられ、中国政府を怒らせている。

モンゴルでは口蹄疫発生後、中国が伝染源だとの推測記事が一部で出ていたところ、4月25日、モンゴルの有力2紙が政府情報総局報道官の発言として「口蹄疫は南アジアから中国経由で入ってきた」と報道した。

モンゴルの中国大使館は「中国では口蹄疫は発生していない」との声明を出した。2日には黄家キ^大使が記者会見を開き、「モンゴル側はなお根拠のない推測をしている。中国の名誉を傷つけたことに遺憾と強い不満の意を表す」と述べた。

中国は国境や空港での検疫を強化し、国内に被害が及ばないよう神経を使う一方、モンゴルに対して200万元(約3000万円)の緊急援助をしている。

3日の新華社電によると、モンゴル政府は同日、口蹄疫が発生していた首都ウランバートル市、東部スフバートル県などの封鎖を解除した。ただ、被害地区の家畜は3年間、畜産品は3カ月間、他地区への移動を制限される。

 

《朝日新聞 2001年05月04日より引用》

 

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