口蹄疫からクローン羊のドリー守れ スコットランドの研究所が隔離
2001年03月04日
英国で広がる牛や豚などの家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)の感染を防ぐため、英スコットランドのロスリン研究所は世界初のクローン羊「ドリー」を隔離した。研究所最大の「売り物」とあって、万全を期す構えだ。
口蹄疫は高熱やよだれが出て、口の中やひづめに水ほうができる。発病した動物のだ液などから感染する。人にはうつらないが、感染力は非常に強い。
AP通信によると、スコットランドではすでに三カ所で口蹄疫のウイルスが見つかっている。スコットランドのエディンバラ近郊にある同研究所はドリーを隔離所に移し、見学できないようにした。
ドリーは一九九六年、世界初の体細胞クローン羊として同研究所で生まれた。「生みの親」でもあるイアン・ウィルムット博士は隔離について「ドリーは我々にとって大変貴重。でも、だれだって、自分の動物を守ろうとするはずだ」と語っている。
《朝日新聞 2001年03月04日より引用》