20010127

「妊豚」にも優しいEU 「囲いでの自由」など新ルール


2001年01月27日

【ブリュッセル26日=冨永格】「家畜の福祉」にうるさい欧州連合(EU)で、繁殖用の雌豚を気遣う新ルールが登場する。

欧州委員会がこのほど提案した規則案は(1)囲いは、最小でも中で向きを変えられる広さにする(2)出産の1週間前までは個室に閉じこめない(3)いつでも鼻で地面を掘ったり、えさにありつける環境で育てる――など。明るさや空調といった飼育条件を定めた1991年からの規則を強化する。豚舎の改装には時間と資金が要るため、適用は2012年からの予定だ。

欧州委によると、EUでは妊娠中の豚の65%が狭い囲いに閉じこめられ、60%はワラも敷かない状態で飼われている。生産効率に気を取られて「豚権」を軽視しがちな欧州の養豚業界に対し、担当のバーン欧州委員は「新ルールで世間のイメージを変えよう」と訴えている。

 

《朝日新聞 2001年01月27日より引用》

 

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