20010124

ヒトのクローン胚から臓器、研究認める法案可決 英国上院


2001年01月24日

【ロンドン23日=沢村亙】英国上院は二十二日、クローン技術を利用してヒトの胚(はい)から臓器や組織をつくる研究を認める法案を可決した。法案は下院を通過しており、近く成立する運びになった。

認めるのは、クローン技術を利用して育成した受精後十四日以内のヒトの胚から移植用の臓器や組織をつくる研究。政府機関による監督を義務づける条件がついている。パーキンソン病など難病治療に道を開くと期待されている。ヒトの個体複製(クローン人間)の研究は認めない。

上院では英国国教会やカトリックなど宗教関係者の議員を中心に、「ヒト複製への第一歩になりかねない倫理的問題があり、もっと論議を尽くすべきだ」と慎重論が強かった。賛成派は「研究の遅れは難病患者をかえって苦しませる」と反論。クローン胚研究のあり方を討議する特別委員会を上院に設けることで合意し、法案を可決した。

 

《朝日新聞 2001年01月24日より引用》

 

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