再クローン牛が誕生 世界初、鹿児島で
2000年01月25日
鹿児島県肉用牛改良研究所(鹿児島県大隅町)は二十四日、体細胞クローン技術で生まれた牛の体細胞からつくった「再(リ)クローン牛」が生まれたと発表した。農水省によると、再クローン牛の誕生は世界で初めて。優良肉牛の量産への期待が高まる一方、クローン動物の寿命のなぞを解くかぎにもなると注目されている。
研究所によると、再クローン牛が生まれたのは、二十三日。体重四四キロの雄だった。再クローン牛の誕生により、研究所には同じ遺伝子を持つ「三世代」の牛がそろった。
体細胞クローン技術で生まれた動物については、老化の進んだ元の動物の遺伝子を引き継ぐのではとの見方がある。研究所は今後、老化との関係が指摘されている染色体末端の「テロメア」と呼ばれる部分の比較などを通して、クローン動物の寿命や老化のシステムの解明を進める方針だ。
《朝日新聞 2000年01月25日より引用》