ダチョウに人気、革製品いかが 中国で養殖広まる(世界のくらし)
1999年08月28日
【上海27日=古谷浩一】ダチョウの革製品専門店が中国で初めて、上海の目抜き通りに開店した。ポツポツと残る毛穴の跡が特徴のハンドバッグや手袋などがずらりと並ぶ。中国ダチョウ養殖開発協会は全国で百万羽の養殖規模達成を目標に、新しもの好きの上海人にダチョウ製品を売り込んでいる。
中国のダチョウ養殖は一九九二年に始まり、現在全国四百カ所近くの養殖場で約十万羽が飼われている。一年ほどで出荷でき、飼育費も年間約三万円といった手軽さから、今までブタを飼っていた上海の近郊農家の中にも、ダチョウへの転向組が出てきている。
しかし、肉や卵の人気はいま一つのようで「革製品がブームになれば」と狙っての専門店開店。靴やゴルフバッグも作り出した。値段はハンドバッグが三万円ほどからと高めだが、林慧青店長は「可能性のある市場です。上海で成功すれば年内にも北京に二号店を」と鼻息が荒い。
【写真説明】
ダチョウ製品専門店で売られるダチョウ革のゴルフバッグ。値段は約120万円だという=上海市内で、古谷写す
《朝日新聞 1999年08月28日より引用》