大分でもクローン牛 凍結受精卵で世界初の誕生 【西部】
1998年08月21日
大分県畜産試験場(大分県久住町)は二十日、成長した種牛の体細胞を使ったクローン牛の雄一頭が同日午後三時四十三分に同試験場で誕生した、と発表した。体細胞クローン牛の誕生は国内八例目で十一頭目。今回は、受精卵を凍結保存した後に仮親になる雌牛の子宮に移植した。「凍結体細胞クローン牛」は世界初といい、雌牛の排卵に合わせて妊娠させることができることを実証した。
同試験場によると、子牛は帝王切開で生まれたが、衰弱した状態。人工ほ乳を続けている。体重は四一キロ。
子牛の元になった体細胞は、種牛の背中の筋肉組織から取り出し、事前に核を取り除いた未受精卵と融合させた。この卵は、順調に育った後、マイナス一九六度の液体窒素で凍結保存していた。
《朝日新聞社asahi.com 1998年08月21日より抜粋》