感染、隣県も警戒 熊本からの車を消毒 鳥インフル
2014年04月15日
感染拡大を防ぎたい――。鳥インフルエンザウイルスの感染が確認された熊本県多良木町などでは14日、自治体職員らが鶏の殺処分や消毒など、ウイルスの封じ込めに追われた。九州は鶏の一大産地。隣接県などでも警戒が続いている。▼1面参照
熊本県多良木町と隣接する宮崎県の西米良村の一部は、感染が確認された養鶏場から10キロ圏内に入った。宮崎県は、感染発覚の発表から約30分後に担当部課長の会議を開催。消毒ポイントの設置などを決めた。宮崎県畜産新生推進局の中田哲朗局長は「初動の重要性を十分に認識している」。
西米良村の消毒ポイントでは、村職員らが熊本から入る車を止めてタイヤに消毒液を噴霧した。村中心部から多良木町まで車で約20分。村は不要な熊本県入りを控えるよう呼びかけるが、担当者は「無理強いはできません」。
ブロイラー生産で宮崎県と全国1、2位を争う鹿児島県。日本食鳥協会の調べでは、両県の昨年度の年間出荷羽数は計2億5800万羽で、全国の約4割を占めた。鹿児島県は、宮崎で口蹄疫(こうていえき)が発生した4年前から、登録制メールマガジンを開設、家畜伝染病などの情報を発信。県のホームページでも目立つ位置で情報を掲示している。畜産課の佐々木幸良・家畜防疫対策監は「注意喚起は、やり過ぎることはない」。県は100羽以上を飼う農場に確認し、異常はなかったという。
《朝日新聞社asahi.com 2014年04月15日より引用》