〈親カツセミナー〉農業 いまや先端ビジネス
2012年09月11日10時43分
■帝国データバンク 松本誠一さん
9月、大学では3年生を対象とした就活ガイダンスが本格化します。一般的に、就活生がまず始めるのは、自己分析とともに業界研究です。
環境や新エネルギー関連など、親世代が活動していた頃にはあまり聞かなかった業界、昔は敬遠されがちだった業界が注目されています。
例えば農業は現在「アグリビジネス」と称され、注目業界の一つ。具体的にはイオンやセブン&アイの国内2大流通グループや大手外食チェーンなどが、高付加価値商品の提供のため、自社で農場経営を始めています。
また、農家を対象に営農指導や信用・共済事業を行っていた農協が、マーケティングの視点を持って市場を拡大しています。生産を担ってきた農家自体が法人を設立することも珍しくありません。
いまや農業は、農商工連携や地域資源といった国の支援施策などを追い風にして、「6次産業」として拡大を続ける先端産業とも言えるでしょう。
新たな市場が誕生、拡大すれば、おのずと人材採用のニーズが生まれます。子どもが「農業」「アグリビジネス」を目指すと言った時には、そんな業界動向も知った上で支援してあげてください。
■キーワード
6次産業 農水産、畜産業の担い手(1次産業)が加工(2次)と流通・販売(3次)に関わる。足しても掛けても6になることから命名。
《朝日新聞社asahi.com 2012年09月11日より引用》