20120425

カリフォルニア州でBSE感染牛確認 米で4頭目


2012年04月25日12時43分

米カリフォルニア州ハンフォードにある、牛海綿状脳症(BSE)に感染した乳牛が見つかったベイカー・コモディティー社の施設。24日に撮影された=AP

米カリフォルニア州ハンフォードにある、牛海綿状脳症(BSE)に感染した乳牛が見つかったベイカー・コモディティー社の施設。24日に撮影された=AP

米農務省は24日、米カリフォルニア州の月齢30カ月以上の乳牛1頭で牛海綿状脳症(BSE)の感染が確認されたと発表した。米国内でBSEの感染牛が見つかるのは4頭目で、2006年3月以来、6年ぶり。感染牛はすでに処分され、市場に流通することはないとしている。 ただ、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加をめぐる日米間の交渉や、米国産牛肉の輸入制限緩和をめぐる国内議論に影響は出そうだ。米農務省などによると、月齢30カ月以上の死んだ牛を対象に18日に採取された脳のサンプルからBSEの感染が見つかった。たんぱく質の分子量をみるウエスタンブロット法などによるデータから、同省のクリフォード主任獣医官は「えさを通じて感染する従来の型ではなく、まれに自然発生する『非定型』と呼ばれる(新型の)BSEだ」としている。

感染牛の飼育状況などは不明だが、米農務省は「牛肉や牛製品の安全な消費流通は確保されている。貿易に影響を与えることはない」としている。米国では、月齢30カ月以上で、歩行困難や神経症状があったり、死んだりした牛を対象に抜き取り調査を通してBSE感染を調べている。

今回の感染牛は、死亡牛を買い取って牛製品などに加工利用する工場で見つかった。そのため食肉の流通網には入っていなかった。工場を運営する会社によると、製品は日本には輸出されていないという。(ワシントン=行方史郎、ロサンゼルス=藤えりか)

藤村修官房長官は25日の記者会見で、米国内でBSEに感染した牛が見つかったことについて「食肉処理のものではなく、食肉が流通することはない。(今回は)30カ月以上の高齢牛なので、輸入段階で特段の措置は必要ない。(輸入制限の緩和への)影響はないと思う」と述べた。

 

《朝日新聞社asahi.com 2012年04月25日より引用》

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